Rambling Records

パピヨン

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名作選35 第一弾

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パピヨン

2015年11月18日発売 / RBCP-2939 / ¥2,000 (tax out) 解説:前島秀国

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アンリ・シャリエールの実録小説を、『猿の惑星』『パットン大戦車軍団』などの名匠フランクリン・J・シャフナー監督が映画化した歴史に残る名作。ジェリー・ゴールドスミスが残した名旋律の完全盤がDSDリマスタリングで登場!

 

<トラックリスト>

1. パピヨンのテーマ
2. サン・ローラン刑務所
3. 再会
4. 新しき友
5. 裁きの夢
6. 自由の海へ
7. モルフォ蝶の採集
8. 海の恵み
9. 逮捕
10. パピヨンのテーマ(ショートver.)
11. アントニオの死
12. 容赦なき荒波
13. 刑務所病棟
14. 俺はまだ生きている
15. 海を見つめる君

Universal France

葛巻善朗(マスタリング・エンジニア)コメント

元CDの特徴

映画と共に1970年代前半を代表する不朽の名作、ジェリー・ゴールドスミスの代表作の一つ。

マルチバンド・コンプを使ってマスタリングしたのか、中域の押し出し感が低域・高域よりだいぶ強い。そのため、仕込み段階で使うマルチバンド・コンプで、中域の出力を通常設定よりだいぶ下げている。

高域もややシャリシャリし過ぎている上に、おそらくコンプかリミッターによる押し出し感が強い。

センターにあまり音がなく、左右にはっきりと振り分けられ、しかも左に弦楽器、右に管楽器となっている。この時代はマルチ・トラック・レコーディングでもトラック数が少ないため、そういった処置なのか。ソロ楽器などはセンターに定位されている。

ラストの主題歌はモノラル。

マスター・テープよれか、若干サウンドが荒い。M03、M10などのフルートが歪んでしまっているのが残念(最初のマスタリング時に音圧を上げ過ぎて、歪んでしまったのかどうかは不明)。

音楽的な特徴としては、おそらくある年代以上の人なら誰でも聴いたことのある流麗なテーマ曲と、そのヴァリエーション。ヴァリエーションはバロック時代からの作曲テクニックで、オーケストラを使った映画音楽においても定番。映画音楽は商業音楽の頂点だと個人的には思っているが、作曲家のプロの技が堪能でき、「この映画はこのテーマ」とサントラを聴いている間は映画の中の世界に入っていける。リアルタイムで映画を観た方にはたまらない至福の時になるだろう。

当時のサントラには収録されてなかったニコレッタの歌うテーマ曲がボーナス・トラックとして収録されており、これがまた素晴らしい!

 

今回の DSD マスタリングの聴き所

古い音源のマスタリングには欠かせないThermionic Culture Vultureでマイルドな質感にし、さらにMillennia NSEQ-2にて16kHzより上の超高域を緩やかにカットしている。それだけではただアナログっぽくなるだけなので、モダンEQ Maag EQ4によるAir Bandで40kHzという超超高域を少し足し、元CDにあった高域の特徴も再現。

他の作品も同様であるが、元CDでは無機質なデータっぽく聴こえるサウンドが、DSDマスタリングとMSマスタリングによって生命力・躍動感を得て、音が動いて聴こえるように。特に静かな部分でのリアルさを聴いてほしい。

ボーナス・トラックのテーマ曲はモノラルに近いステレオ、分離も良くはなく決して良いサウンドではなかったが、今回のDSDマスタリングによって実に味わい深く泣けるサウンドに。時が経つのを忘れ、何度も何度も聴き入ってしまう。

大推薦!!

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